有識者セミナーレポート

デル・テクノロジーズの
最先端の AI/生成AI導入事例のご紹介
〜AI/生成 AI 導入の成功の鍵となる要因を徹底解説〜

生成AIは大きな可能性を秘めている一方で、多くの企業がその導入や本格活用において課題に直面しています。ITインフラのグローバルリーダーであるデル・テクノロジーズでは、自社製品へのAI搭載(IN)、AIを動作させるプラットフォーム提供(ON)、AIパートナーとのエコシステム構築(WITH)に加え、顧客のビジネス成果創出のためのAI活用(FOR)を推進しています。

本レポートでは、デル・テクノロジーズ株式会社 アドバイザリーソリューションプリンシパルの山下 智彦氏による講演の内容を詳説します。世界的なAI活用の概況から、同社が実践する「ユースケース起点」のAI導入・活用ステップ、そして具体的な社内外の先進事例までを網羅。さらに、AI活用の成否を分ける「データ整備」の重要性と具体的な手法についても解説します。AI導入の壁を乗り越え、ビジネス変革を実現するための実践的な知見を追体験ください。

登壇者プロフィール

山下 智彦
デル・テクノロジーズ株式会社
サービスビジネス営業統括本部
アドバイザリーソリューションプリンシパル

金融、IT 業界で 20年以上のキャリアを有し、事業部門での DX 推進、テクノロジー部門での様々なビジネスへの従来型 AI、生成 AI、ビックデータ活用にかかる戦略立案、ビジネス創出、導入プロジェクトマネジメントの他、グローバルなデータサイエンスチーム、AIデータコンサルティングチームのマネジメントを担当。現在は主に生成 AI にかかるプリセールスとして、ワークショップ等を通じたユースケースの創出やロードマップ作成、ソリューション構築を中心に、お客様の DX 推進を支援。2024年より現職。


AI活用の概況と課題

まずは、現在のAI活用の概況について、我々が考えているマーケット環境をご紹介します。弊社では毎年
「technology prediction」というものを発表しており、2025年にかけては、AIの活用が企業のビジネス成長や我々の生活に、より大きなインパクトをもたらす一年になると予測しています。これまでは試験的にAIを使ってみる段階が多かったと思われますが、いよいよ実業務に取り込まれ、有意義なROI(Return on Investment)をもたらす段階へと本格化していくでしょう。

実際に、弊社が様々な企業様向けに行った調査では、プライベート・仕事にかかわらず生成AIを何らかの形で活用している方が80%、仕事で利用したことがある方も63%にのぼります。生成AIという言葉自体は、もはや珍しいものではなくなっているのが現状です。

一方で、活用のフェーズには国ごとに差が見られます。外部評価機関IDCの調査によると、アジア太平洋地域では、多くの国が「AI/ML導入の初期フェーズ」にあります。日本もこの初期フェーズの割合が最も高く、POC(概念実証)を行ったり、経営層がお試しで使ったりしている段階の企業様が一番多い状況です。

しかし、より積極的な活用フェーズ、つまり「AI/ML機能が体系的に進歩しており、複数の業務で本格採用されている」段階になると、日本の割合は他の国に比べて見劣りしているのが現実です。さらに、「AI/ML機能が同業他社よりも進み、組織の競争力の源泉となっている」というレベルに達している企業は、どの国でもまだ少数です。今後1、2年で、この本格活用のフェーズにどれだけ移行できるかが、企業の競争力を大きく左右するでしょう。

では、なぜAIの本格活用が進まないのでしょうか。弊社が6,000人以上の社員を対象に実施した大規模な調査から、生成AI活用を阻害する課題が見えてきました。主な課題として、「データ管理」「セキュリティ」「プロセスの合理化」「テクノロジーの統合」「ステークホルダーとの連携」「スキルと能力」、そして「過剰なユースケース(どこから手をつけていいかわからない)」という7つの項目が挙げられます。

注目すべきは、これらの課題の重要度が、どれか一つに突出しているわけではなく、概ね30%前後で分散している点です。これは、データ管理だけ、あるいはセキュリティだけといった個別最適の対策では不十分であり、AIを「どう使うのか」というユースケースから逆算して、これらの課題に統合的に取り組む必要があることを示唆しています。

AI導入・活用のステップ

こうした課題を踏まえ、弊社ではAIの利活用をご支援するためのコンセプトとして「Dell AI Factory」を提唱しています。このコンセプトの核となるのは、ビジネス上の成果を第一に考える「ユースケースドリブン」のアプローチです。

我々はもともとサーバーやストレージといったインフラストラクチャー(図の赤色部分)を得意としていますが、ユースケースを実現するにはそれだけでは不十分です。そこで、AIアプリケーションやミドルウェアといった様々なツールと弊社のインフラを組み合わせ、正常に動作することを検証済みの形で提供する「オープン・エコシステム」。そして、お客様の利活用事例に沿って、社内外のエキスパートが伴走支援する「サービス」。さらに、AIの燃料となる「データ」の整備から活用までを支援する体制。これらを一気通貫でご支援するのが、我々のスタンスです。

AI導入・活用の具体的なステップとして、弊社のデータサイエンスチームである「Dell Digital」が、コンサルタントチームとタッグを組んで推進した社内事例をご紹介します。

我々は、「戦略と計画」「データ」「モデル」「人材」「プラットフォーム」「組み込み・活用」という6つの柱でAI利活用に取り組んでいますが、最も重視しているのが入口となる「戦略と計画」フェーズです。ここでは、どのようなユースケースに取り組むのか、何をもって成功とみなすのか、限られたリソースの中で何から着手するのかといった点を明確に定義します。 この最初の戦略が固まれば、その後のハンズオンの業務は比較的スムーズに進みます。


・・・(続く)

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