ビザスク

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2021.11.18セミナーレポート

先進企業100社の事例から予測!医療・ヘルスケア業界のデジタルトレンド2022

2021年11月18日に、セミナー「先進企業100社の事例から予測!医療・ヘルスケア業界のデジタルトレンド2022」を開催しました。


近年、医療・ヘルスケア業界では、AI・IoT・遠隔医療・医療用アプリやサービス等、テクノロジーを活用した医療への転換点を迎えており「医療4.0」とも呼ばれています。
新型コロナウイルスの流行を経て、デジタル化はますます加速しており、医療・ヘルスケアの未来を見据えた新たなビジネスモデルが多数創出されています。

今回は大手企業からスタートアップまで、先進企業100社のビジネス事例をもとにした、2022年以降のヘルステックトレンドについて、アイリス株式会社 共同創業者・取締役副社長CSO、医師 加藤 浩晃氏にお話しいただいた様子をレポートいたします。

登壇者プロフィール

加藤 浩晃氏
アイリス株式会社 共同創業者・取締役副社長CSO、医師


医師、一橋大学MBA。専門は遠隔医療、AIなどデジタルヘルス。眼科専門医として1500件以上の手術を執刀、手術器具や遠隔医療サービスを開発。2016年厚生労働省に入省し、医政局室長補佐として医療ベンチャー政策立案などに従事。退職後、オンライン診療や治療用アプリなど数多くの事業開発を行いながら2017年にアイリス株式会社を共同創業。複数の医系大学で教員を務めるほか、厚生労働省医療ベンチャー支援(MEDISO)アドバイザー、経済産業省Healthcare Innovation Hubアドバイザー、上場企業の社外取締役など。著書は『医療4.0』など40冊以上。「医療現場」「医療制度」「ビジネス」の3領域を横断的に理解し、ヘルステック領域の事業開発や支援を行っている。

新型コロナウイルスで変わった、医療の未来の価値観

いま、日本の社会は第4次産業革命を迎えており、政府は“Society5.0”(超スマート社会)という未来社会のコンセプトを打ち出しています。具体的にどういうことなのか。


個人的にはフィジカル空間とウェブ空間が“融合した”という部分がポイントかなと思っています。これまでの情報社会(Society4.0)は何か情報を取りに行ったり、ウェブ上のデータにアクセスしたりするときは、能動的に行動しなければなりませんでした。


しかし、Society5.0の時代は、ウェブ空間とフィジカル空間が融合した社会になるため、無意識のうちに自分に関する何かしらのデータが溜まっていき、それが解析され、フィードバックとして自分にプラスに働いていく。もう少し詳しく説明すると、フィジカル空間からセンサーとIoTを通じて、あらゆる情報が集積(ビッグデータ化)され、それを人工知能(AI)が解析し、高付加価値を現実空間にフィードバックするということです。


例えば、医療業界の場合は医療現場の情報や環境情報、リアルタイムの生理計測データがビッグデータとなり、それを解析することで私たちは快適な生活を送れるようになるほか、健康促進や最適治療、負担軽減へとつなげることができます。


こうした変化によって、医療は“4.0”の時代に突入しました。国民皆保険制度など医療体制の礎ができた1960年代が“1.0”の時代。介護政策が進んだ1980年代が“2.0”の時代、医療のICT化が進んだ2000年代が“3.0”の時代。そして、“4.0”とも言える2020年代はAIやIoTといったテクノロジーが医療にも導入されるようになっています。


そんな2030年以降の医療を語るにあたって、欠かせないキーワードとなっているのが「多角化」「個別化」「主体化」です。それぞれ説明していきましょう。


①医療の多角化


医療の多角化とは、医療のタッチポイントが増えているということです。昔は病気になってから初めて病院に行き、そこで医療を受けていました。それが今は予防や健康診断が進んでいるほか、 予後として疾患管理やリハビリテーション、そして病院へ行かずとも在宅診療やオンライン診療など、さまざまなタッチポイントで医療と触れ合う機会があります。


会社に例えるならば、病院にいて医療を提供する事業から、予防事業やリハビリ事業、オンライン診療事業といったように事業の多角化をしているということです。


そして、そうしたタッチポイントが日常にまで広がっており、医療の接点はどんどん広がっています。


②医療の個別化


医療の個別化に関しては、医療のビッグデータに対する捉え方が変わったということです。今まではそれぞれの病院に溜まっているデータを集めることをビッグデータと呼んでいました。言ってしまえば、病院間のデータを集めるようなものだったのです。


IoTデバイスやウェアラブルデバイスなどが普及したことにより、いち個体に関する膨大なデータ、多様な個別パターンを集めることができるようになりました。


IoTデバイスやウェアラブルデバイスなどでデータを収集し、それを整理して集積することでAIが分析する。そうすることで個人に価値を提供できる。具体的には、個別に最適化された治療方針や方向性を提示できるようになります。・・・(続く)


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