活用事例

生成AIでは届かない現場の声を、新規事業の仮説検証に活かす

デンカ株式会社

目的
業種
部署

インタビューにご協力いただいた方

  • 久家様、西田様、明石様

利用したサービス
ビザスクnowビザスクinterview

概要
エキスパート:感染症などの疾患領域における現役医師や実務経験者
依頼内容:診断薬の新規事業探索における、現場の課題感と運用実態の把握
実施施策:nowで初期仮説を素早く検証し、interviewで実態を深掘り

こんな方におすすめ
・医療・ヘルスケア領域で新規事業を探索している方
・既存人脈に頼らず、バイアスのない現場の本音を知りたい方
・社内承認に向けて、強力な根拠となる一次情報を集めたい方

会社紹介
デンカ株式会社は、有機・無機素材から電子材料、ライフサイエンスなど幅広い事業を展開する総合化学メーカーです。今回は、ライフイノベーション部門の新事業探索部に所属する久家様(お写真左)、西田様(お写真中央)、明石様(お写真右)に、体外診断用医薬品領域の新規事業開発の進め方と、ビザスクの活用方法について伺いました。

現場の運用実態は、どれだけ調べてもデスクリサーチでは見えてこない

Q. 新規事業の推進において、どのような課題がありましたか?

私たちが所属する新事業探索部のミッションは、ライフイノベーション部門の新たな柱となる事業を継続的に生み出していくことです。体外診断用医薬品やワクチンといった領域において、ニーズ探索から市場調査、事業性の検証、そして研究・開発部門へのプロジェクト移管までを担っています。

探索の初期段階で壁となるのが、臨床現場の実態把握です。診断薬の領域では、患者様が医師の診察を受け、どのような検査を経て、診断されているかという「診断アルゴリズム」がガイドラインとして存在します。しかし、実際の医療現場で医師がどの検査をどう運用しているかというリアルなフローは、公開情報だけでは見えてきません。新しい検査が現場に導入できるかを判断するには実態を知る必要がありますが、それはデスクリサーチの限界を超えていました。


昨今、生成AIの進化により、初期仮説の構築は非常に効率化されました。しかし、「その仮説が本当に正しいか」という問いに答えてくれるのは、現場で実務にあたる方々だけです。AIで情報を集めても、最終的には一次情報に触れなければ事業としての確信は持てません。


また、既存のコネクションに頼るアプローチにも限界を感じていました。私たちが持つ人脈は既存領域に偏りがちで、未知の疾患領域に踏み込む際、適切なヒアリング相手を探すこと自体がハードルになります。学会などで専門医の先生に声をかけたとしても、いただける時間はせいぜい5〜10分程度。事業の深い文脈まで相談するには、制約が多すぎました。


仮説の確認から現場実態の深掘りまで、二つのサービスを段階的に使い分ける

Q. 課題を解決するために、どのような施策を実施しましたか?

課題解決のため、社内ですでに活用実績があったビザスクを導入し、探索のフェーズに応じて「ビザスクnow」と「ビザスクinterview」を使い分けています。まず探索の初期段階では、ビザスクnowを活用します。これは3問以内の質問に対し、24時間以内に複数の有識者から回答を得られるサービスです。「自分たちの仮説がそもそも的外れではないか」を極めてスピーディーに確かめられるのが最大の利点です。通常のアンケート調査では、設計から集計まで2週間以上かかることもありますが、ビザスクnowなら翌日には現場の肌感を掴めます。さらに、ビザスクnowで得られた回答は、その後のインタビュー設計の強力な土台になります。事前に回答者の肯定・否定のスタンスがわかるため、両方の立場の方にバランスよく話を伺うといった、バイアスのないヒアリングが可能になりました


その後の深掘りにはビザスクinterviewを活用し、診断アルゴリズムの運用実態や、仮説製品の導入可能性、ターゲットとなる診療科の細かな絞り込みなどを行っています。エキスパート候補の背景情報が事前に確認でき、スクリーニングも可能なため、1時間という枠の中で密度の高い対話が実現します。謝礼をお支払いしてしっかりお時間をいただくからこそ、既存のコネクションでは気を遣って聞きづらい踏み込んだ質問も、遠慮なくぶつけることができます。


最初はインタビューの進め方に苦労することもありましたが、回数を重ね、ビザスクが提供するセミナーやチーム内での振り返りを通じて、一次情報を引き出すスキルも着実に向上しています。


「現場の人はこう言っていた」が、社内承認を勝ち取る強力な根拠になる

Q. ビザスクを活用したことで、どのような成果がありましたか?

最も大きな成果は、集めた一次情報が、社内のステージゲート審査における意思決定の強力な根拠になったことです。私たちの部署では、事業の各段階で仮説を説明し、承認を得ながらプロジェクトを前に進めていきます。その際、「自分たちはこう思っている」という主観的な推測だけで語っても、審査側には響きません。しかし、ビザスクを通じて得た「現場の実務者10人中7人がこのプロセスに課題を感じて、使いたいと言っていた」といった具体的な一次情報を提示することで、審査の場での説得力が劇的に変わりました個人の熱意に客観的な実態という裏付けが加わることで、社内の上位承認を得るプロセスがスムーズに進むようになっています。


また、エキスパートのスクリーニング機能のおかげで、自社のネットワークでは決して辿り着けない特定の疾患領域の専門家に即座にアクセスできるようになった点も大きな収穫です。新規領域のヒアリング相手を探すための膨大な手間が省け、スピーディーに情報収集できることは、複数の事業テーマを並行して進める私たちにとって、事業推進スピードの向上に直結しています。


ビザスクinterview、ビザスクnowは、新市場での仮説検証を加速し、確信を持って一歩踏み出したい方おすすめ

Q. ビザスクinterview、ビザスクnowは他にどのような方におすすめでしょうか?

新規事業の立ち上げ期に、社内の人脈だけでは補えない「現場の生の声」を客観的に得たい担当者に最適です。デスクトップ調査や生成AIでは到達できないリアルな運用実態を、ビザスクでは素早く確認できる点が強みです。利害関係のない外部の専門家だからこそ、既存のつながりでは聞きにくい本音や否定的な意見もフラットに収集でき、社内審査を突破するための説得力ある一次情報として活用したい時にも重宝します。

一次情報に基づく仮説検証の文化を、社内全体へ広げていきたい

今後の展望についてお聞かせください。

新事業探索部は設立からの日が浅く、当部として世に出すのはこれからです。まずは、現在担当しているそれぞれのテーマを研究・開発部門への移管や事業化といった次のステージへ引き上げ、目に見える成果として社内に示していくことが第一の目標です。


また、私たちがビザスクを活用して事業開発を進めていることが社内でも認知されはじめ、他部門から「どうやって使うのか」といった問い合わせが届くようになりました。今後は私たちの部署が窓口やロールモデルとなり、一次情報を収集・活用するノウハウを社内に展開していくことも重要な役割だと捉えています。


新規事業開発において、検査で人々を救うという技術者としての根底の思いは変わりません。生成AIやデスクトップ調査がどれほど進歩しても、現場の実態や生の声は、そこにいる人にしかわかりません。だからこそ、現場の一次情報に泥臭く当たり続ける仮説検証のサイクルを回し、ライフイノベーション部門の未来を支える新たな事業の柱を一つでも多く形にしていきたいと考えています。

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