ビザスク

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JT(日本たばこ産業株式会社)

JTが社員の成長支援に ”斜め上の存在” をアサイン。社外メンタリングの過程と成果とは?

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インタビューにご協力いただいた方

人事部 課長代理

高田剛様

JTでは、2019年夏から人財の成長支援の取り組みとしてビザスクの提供する「女性管理職育成プラン」の社外メンターマッチングを導入いただいております。
(女性管理職育成プランについて:https://visasq.co.jp/archives/7575) 先般、弊社主催のセミナーにおいて、同社人事部の高田様にご登壇いただき「日本たばこ産業が取り組む女性の成長支援とは」というテーマで、JTの人財育成の取り組みや今回社外メンターを活用した背景、得られた成果などにつきお話しいただきました。
後半では、実際に社外メンタリングを受けられた同社人事部の山岡様にもパネルディスカッションに参加いただき率直なご意見をお伺いし、JTのお二人とビザスク担当者が会場からの質問にもお答えしております。

従来の人財育成施策について

JT高田様:弊社における多様化推進(ダイバーシティ)は、2013年から本格的に取り組みを開始しました。2013-2016年のPhase1では「女性活躍を中心に添えたダイバーシティの推進」に注力し、女性社員を中心にダイバーシティの風土醸成を行ってきました。2023年までに女性管理職割合10%という目標を掲げ、実際2011年には2.8%であった比率が、2018年末には5.6%に推移しています。

続く、2017-2020年のPhase2では「あらゆるダイバーシティの受容」というテーマで、全管理職に対して多様な人財の働き方に関するダイバーシティマネジメント研修を実施することで意識改革を促進するなどの、階層ごとの啓蒙活動に力を入れました。



ビザスクの社外メンターマッチングを利用した理由

JT高田様:弊社では不確実なグローバル環境において、持続的な利益成長を果たすため、経営層の強いコミットメントのもと、次世代リーダーを早期かつ継続的に輩出する“JT-Next Leaders Program(NLP) ”という公募選抜型の成長支援プログラムを2013年より運用しております。選抜されたグローバルリーダー候補には、通常の成長支援施策に加えて、選抜者個々の成長課題に応じた成長の機会を提供します。

その機会の一つとして、有機的なかかわりを担保するためにNLP選抜者同士で構成する社内メンター制度の運用をしておりますが、女性社員におけるモデルケースが社内に“ごくわずか”であることが課題の一つでした。
そんな中で、ビザスクの「女性管理職育成プラン」で社外メンターのマッチングサービスがある事を知り、トライアル利用してみようと考えました。

実施概要について

JT高田様:人事部と候補者との対話の中で自ら手を挙げた3名の女性社員に社外メンターをアサインすることになりました。期間は3ヶ月で6回、つまり2週間ごとに1on1ミーティング(メンタリング)を実施しました。マッチングまでの流れとしては、まず当社から対象社員の年代・職種・仕事内容・ライフステージ・今後の目標といったペルソナをビザスクに伝え、候補メンターの方を提案してもらいました。その中から各人にもっとも適切だろうと思われるメンターを弊社が選定し、お会いして最終決定させていただきました。

例えば、エンジニアからキャリアをスタートさせ、その後マーケティング、経営企画を経験し、現在育児しながらマネジメントを担っているメンティーに対しては、育児と両立しながら技術オリエンテッドの中でのマネジメントを経験し、多様な人材がいる組織でメンバーに合わせたマネジメントスタイルを模索してきたメンターをアサインしていただきました。背景には、技術者ならではの思考を大切にしながら、様々な人を受容し働きかける力を身につけ、中長期的なキャリアビジョンを明確にしてもらいたいという想いがありました。

実際のメンタリングは初回は1時間、互いの自己紹介などを含め対面で実施いただきました。2回目以降は毎回30分、基本的にはオンラインで実施することが多かったです。実施後は、社員・メンター双方から報告をしてもらい、具体的なメンタリング内容や次回メンタリングまでの課題、感想などを把握しながら進行できるオペレーションでした。



社外メンタリングの感想、効果

JT高田様:3名の社員はそれぞれ部署、年代、ライフステージも異なりますし、会社がその人に期待している内容も違います。メンターの選択肢を社外に広げることで、1対1でその人それぞれに最適な伴走者をマッチングできたと思っています。

メンタリングによる成果については参加者3人及び各々の所属部署の上長にもヒアリングしました。参加者からは「メンタリングを通じて、キャリアのスタンスが明確になった」「管理職として活躍したい志向が高まった」「行動を制限しているメンタルモデルを明確にすることができた」という声があり、上長からはコミュニケーションスタイルの変化など、変わろうとしている意識が伝わっているようで一定の成果を感じました。
後ほど登壇しますが、私の所属する人事部からも1名参加したので、自分自身もピアとして注目していましたが、メンタリングを経て「次回までにこれをしてみよう」「意識的にここを変えてみよう」といった前向きな姿勢が本人から伝わってきましたね。

――ここで、実際に社外メンタリングを受けられた人事部の山岡さんにも登壇いただき、パネルディスカッションにうつりました。


メンタリングに応募した理由、実施前の心境

JT山岡様:女性という共通点はあるものの社員それぞれの課題や、会社の求める将来像は異なる中、人事としても「社外メンター」という新しい施策の可能性を探るため応募しました。
実際参加が決まって、自分が主体になったときに思いつく課題は色々ありましたので、自分への新しい向き合い方というチャンスをもらったと思うようになりました。

3ヶ月のメンタリングを経て、感じた変化や効果

JT山岡様:初回は「お互いに自己開示できるのかな?」「社内の状況踏まえた内容がどこまで相手にきちんと伝わるのか?」など、正直不安もありながら迎えました。以降は1回30分でしたが、日々業務の中で時間が慌ただしく過ぎていく中で、2週間に一回のメンタリングがメリハリにつながったと思います。
また毎回最後に、次回までの宿題のようなものをメンターと話して決めていたので、短期的に期限のある課題がある事で日々への意識が高まりました。

なにか劇的な心の変化があったというよりも、今の課題と、今後どう向き合っていけばいいのかを見つめ直す過程をメンターの方に伴走してもらえた感覚です。また社内だとあうんの呼吸で通じてしまう部分を、社外の人に正しく伝わるように意識することは、言語化のトレーニングにもなりました。



今後の活用予定について

JT高田様:各事業部における女性管理職候補人財のみならず、当社人財の成長支援メニューとして各部署に情報提供を開始しています。
この仕組みは女性にとどまらず広くあらゆる状況の社員にとって、成長支援の機会として活用できると考えています。実際、現在は初めての海外駐在を迎える管理職のメンタリングをお願いしています。

メンター選定のステップについて

ビザスク岡部:メンターとしてご協力いただく方は、メンタリングを受ける方の特性と所属企業の求めるゴールを踏まえ、全ビザスク登録アドバイザーの中から選定しています。従って、メンターとして特段他の応募窓口は設けていません。
全登録アドバイザーの中から、実務での苦労や経験を踏まえてメンティーにとって最適な”斜め上の存在”をご推薦することが大事だと考えています。例えば「外国人のマネジメント経験あり」「育児と仕事の両立経験あり」といった内容が選定項目になり、候補アドバイザーを当社で絞り込んだうえで、まずはクライアントにメンター候補をご推薦します。

このサービスの今後の展開は?

ビザスク岡部:今回のケースではメンタリングを受けたのは女性人財でしたが、先程高田様からもあったように、JTでも既に海外駐在人財へのメンタリングを展開していただいています。
女性に限らず、リーダー育成やグローバル育成の観点など、必要とされる場面で幅広く社外メンターのマッチングをご支援したいと考えています。