活用事例
立ち上げから1年の社内ビジネスコンテスト・事業企画をビザスクがサポート。
組織成長のための本質的な目標設定で、社内へ制度の理解浸透を実現
株式会社日立製作所
インタビューにご協力いただいた方
- 左から金融BU戦略本部Lumada事業統括部
土屋 亮平様 / 堀 光孝様 / 大野 美佳様
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- 課題
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- 社内のビジコン、人財育成のプログラムを1年間進める中で、事務局の運営部分や社内への制度の浸透方法などの課題が明らかに
- 事業企画において、次の段階のチェックポイントに向けてのアプローチ方法や、そもそもの目標設定について、外部の有識者の意見を聞きたい
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- アプローチ
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- 「ビザスクpartner」を活用し事務局の体制作りや、組織としての目標設定に関してサポートを受ける
- 事業企画担当者のメンタリングを実施。途中で達成が困難になった目標についても、アプローチの変更や筋道の立て方など、適切な方向に修正
- 「ビザスクproject」を活用し、社内向けのリサーチセミナーを開催、リサーチのtipsを提供いただく
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- 効果
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- 長期的な目標を見据えて、現在の取り組みや今後の方針について社内に対し説得力を持たせることができた
- 事業企画について、エキスパートのサポートのもと仮説の設定を行い、「ビザスクinterview」「ビザスクnow」も活用して効率よく検証を進められた
所属されている部署のミッションについて教えてください。
堀様:金融BU戦略本部Lumada事業統括部では、金融ビジネスユニットの組織活性化や事業成長のための事業創出の仕組みづくりを行っています。私達は社員のアイディアから事業の種をつくる、社内ビジネスコンテストの開催と、事業案を形にする新規事業開発の運営を通じて、これらの経験を通じた人財育成のプログラムを担当しています。
(以下、ビジコン)
大野様:現在の組織ができた2020年の時点で金融ビジネスユニットのメンバーを対象とする社内ビジコンの開催をめざしていたのですが、今までにない取り組みだったため、社員に対しての説得力を持たせる必要があり、まずは私たちのグループで従来の事業開発とは異なる顧客起点での事業創生を実施しました。顧客へのヒアリングや仮説・課題の検証、審査を行い、審査を通過した事業案は現在、土屋が担当となってプロジェクトを継続しています。この取り組みを受けて、社内ビジコン含む人財育成のプログラムは2023年の9月からスタートしました。
今回、「ビザスクpartner」を活用した背景は何でしょうか。
大野様:今回エキスパートに支援をお願いしたのは、人財育成プログラムの事務局と土屋の事業企画の2つです。事務局としては、ビジコンが今年3月に初の中間審査を終了したタイミングでいくつか課題が見えてきました。7月の最終審査やその後の進め方を検討するため、事業開発の知見や経験が豊富な外部の方からアドバイスが欲しいと考え、ビザスクに相談しました。
土屋様:私が担当する事業企画については、メンタリングをお願いしました。次のチェックポイントは見えていたのですが、そのために何をどのように進めるべきか、そもそも方向性が合っているかなど、私たちと異なる視点から率直なアドバイスをいただきたかったのです。
エキスパートを田中様に依頼した理由を教えてください。
大野様:ビザスクより何名かの候補者の推薦をいただいて面談をした際に、短時間で私たちの事業や課題について理解していただけたことが決め手です。現時点で明らかな問題点のほか、私たちが予想した今後起きうる問題や課題に関しても田中様は経験豊富で、幅広い物事をすぐにご相談できそうという期待感がありました。
土屋様:これは偶然ですが、以前私が参加したビザスク開催のセミナーで、田中様が講師をされていました。そこで田中様の経験や思考、話し方などを知れていたので、「このような方にならぜひメンタリングを依頼したい」と思いました。メンタリングは「人」ありきになるので、大きなポイントとなりました。
事務局への支援は、具体的にはどのような内容を依頼したのでしょうか。
大野様:お願いした部分は3つありました。1つ目は約2800名の従業員に対して人財育成プログラムの全体像やビジコン認知度・理解度を上げるための社内マーケティング、2つ目は運営側である我々や事務局の総合力の向上、最後に最終審査通過後の円滑な事業化推進のための仕組みづくりです。
当初は具体的な制度設計について依頼しましたが、特に支援期間の後半は田中様の得意領域である大元の戦略部分や、金融ビジネスユニットとしての目標設定のサポートなどもお願いしています。今回、当社の新規事業開発においては、短期的な数値達成よりも人財育成の面を重視しているため、長期的な目標の設定や、達成のための手段などについて相談しました。
堀様:実際にご支援いただいて、社内の人間からは出ない意見や事業化の経験をお持ちだからこそ説得力のある提案をして頂けたと感じます。たとえばビジコン事務局として、評価の仕組みを考えるときに、私たちは人選により多様な視点を確保することを考えていたのですが、田中さんからは審査者の数を増やして多様性を持たせることで中和させるアイデアを出して頂けた、といったことです。
大野様:田中様には、今回のエキスパートとしての支援とは別で、「ビザスクproject」を活用し、社内向けのリサーチセミナーにも登壇いただきました。初心者でも理解しやすいよう、リサーチ準備段階の思考や情報の整理方法、調査の具体的な手法など、事例も交えながら体形立ててお話しいただいたことで、参加者からは「今すぐ使えるTipsがあり参考になった」と好評でしたね。
事業企画のメンタリングについての支援内容と、「ビザスクinterview」「ビザスクnow」は、どのように活用したかを教えてください。
土屋様:数ヶ月後に設定したチェックポイントや目標達成に向けて、どのような手法で達成していくか、途中で達成が困難になった部分に対して、どうやり方を変え筋道を示す方向に持っていくか、という新たなインサイトを探すため、ディスカッションを積み重ねました。
また、「ビザスクpartner」のメンタリングと併用して「ビザスクnow」で仮説に対するクイックな検証を行いました。また「ビザスクinterview」を用いて、有識者へのヒアリングを実施しさらに深い検証を行いました。タイムリミットがある場合も「ビザスクnow」ならば短時間で幅広く意見が集まりましたので、効率よく進められました。
「ビザスクpartner」を利用して、どのような成果がありましたか。
堀様:当初予定していた制度設計が進んだことはもちろんですが、社内でどう説得力を持たせるか、という部分での成果が大きかったです。ビジコンを開始して約1年経ち、一定の手応えは感じつつも、この活動の長期展望や計画について悩みがありました。
特に人財育成と新規事業の活動比重に頭を悩ませていたのですが、我々の考え方を田中様と共有することで、長期の活動計画について自分達で納得できる内容に仕上げていくことができました。例えば「企業文化を変える」のは社内人財がいなければ実現できません。だとするならば、そういった人財を育てるには、経営への説明、バックオフィス部門との調整、契約の確認、といった普段の業務では経験できない多様な業務経験が必要となります。これらの経験をした人財が増えることで、事業を生み出す風土が醸成されていくといった流れです。こういった個々の活動の全体感について、明確にしていくことができました。
「ビザスクpartner」を活用しての感想を教えてください。
堀様:伴走支援でのアドバイザリーには、スポットでのインタビューとは違う良さがあると実感しています。支援に連続性が生まれ、ベースの部分から深く関わっていただくことができました。先ほどのような長期計画を考えていく場合には、ある程度の前提を共有していないと検討が難しいですが、スポットでなく継続支援できる仕組みがあったからこそ、ご一緒に取り組めたと感じています。
土屋様:田中様には初回のミーティングから、第三者としてハッとさせられるフィードバックを頂いたのが印象に残っています。どこか心の底で懸念していた内容にズバリご指摘をいただいたので、納得しながらも耳が痛い内容でした。最初から率直なスタンスでいてくださったことで自分たちが気づけていないポイントや本質的な部分の学びが多く、事業案を正しい方向へと変化させて、次につながる取り組みができたと感じます。