活用事例
研究者の”視野”と”事業化思考”を養う、実践型MOT研修

▼ご利用いただいたサービス
・ビザスクpartner:エキスパートによる実働型の伴走支援
・ビザスクinterview:1時間単位のインタビュー
▼概要
・技術志向に偏りがちな研究テーマに対し、外部視点を取り入れた実践型研修を実施
・実テーマを用いて、アイデア創出~市場調査~社内提案までを一連のプロセスで学習
・社内では得にくいフラットな視座を取り入れ事業化を意識した提案力や思考の幅を獲得
▼こんな方にオススメ
・研究テーマを事業につなげる視点を組織に根付かせたい方
・研究者の思考の幅を広げる実践的な学びの場を企画・導入したい方
・技術起点のアイデアを、社内で通る企画へとブラッシュアップしたい方
UBE株式会社は化学製品や機械を製造する総合化学メーカーです。基礎化学品から先端分野まで幅広く製品を展開し、特にポリイミドやC1ケミカルなど高機能化学製品に優れた技術力を持っています。今回ご紹介するのは、技術戦略を担う研究開発本部技術戦略部にて、ビザスクを研修にご活用いただいた事例です。人材育成プログラムを企画する技術企画グループの西川様と、プログラムに参加された岩間様、佐々木様にお話を伺いました。

研究を製品化につなげるため必要な考え方を学び、視野を広げたい
今回支援したプロジェクトについて教えてください。
私たちが所属する研究開発本部では、2023年より若手の研究開発部員を対象にMOT教育に注力しています。最初は研究開発部において、「MOT教育として何をすべきか」ということから再検討し、MOTの基礎教育から取り組みました。そこで、2024年では昨年の基礎教育から一段階レベルアップし、実際の研究開発業務に沿った教育を行うにあたって「ビザスクpartner」で講師を依頼し、「ビザスクinterview」も活用しました。
教育の目的や課題は何でしたか?
研究開発を行う若手のメンバーは職業柄、新しいものや面白い技術に目が向きがちという特性があります。その興味は大切ですが、その先の製品開発や事業化を考えると、市場を理解し、製造・販売までの筋道を立てることができるよう、もっと視野を広げる研修が必要だと感じていました。
社内にはそれぞれの分野の知見があり、指導できるメンバーはいますが、フラットな意見を言うことができる第三者の方に全体を見渡して指導いただきたいと考え、講師として外部人材を招くことを検討しました。
実際の研究に基づいた実践的、かつ厳しくきめ細やかな指導で中身の濃い時間に
ビザスクを活用しようと思ったきっかけを教えてください。
同僚からビザスクのWebセミナーを紹介され、いくつか受講してサービス内容を知ったことがきっかけです。登録しているエキスパート人材が多彩で経験豊富だと感じ、私たちが求める教育をしっかりサポートしてくださる方がいるのでは、と期待できました。
エキスパートを選んだ決め手は何でしょうか?
まず条件として挙げたのは、MOTの知識や経験が豊富なこと、BtoBメーカーで研究開発に従事した経験があることです。教科書通りの手法ではなく、何か特徴的な取り組みの経験がある方のほうが、より有効な学びにつながりますので、その点も重視しました。
Web面談の際には、いただいた教育計画内容や話し方などの雰囲気から、しっかりと指導していただけそうだと感じました。部署内での希望もあって熱意ある若手メンバーに厳しい指導をしてくれる方を求めていましたが、人柄の面でも理想通りの方が見つかりました。
どのような支援を依頼しましたか?
私たちの実際の研究開発テーマに基づいて、アイデアの創出、市場調査、実現のための技術検討、社内提案までのプロセスを座学と実践形式合わせて学べる内容で、10ヶ月間の計画を立てて実施していただきました。研修の中ではビザスクinterviewを使った調査も体験し、情報収集を行ないました。当初は対面授業のみを想定していましたが、オンラインでの進捗確認などにも柔軟に対応いただき、きめ細やかな指導をしていただけました。
今後の社内提案が円滑に、より効果的に。普段の研究と異なる経験が自信につながる
研修を終えての感想を教えてください。
約10ヶ月間という長期にわたって取り組んだことで、多くの知見を学べたのはもちろんのこと、実践してアウトプットする機会が多かったため、知識がしっかりと身についたと実感しています。普段研究をしていると実験業務が多くなり、新規テーマの考察に十分な時間を取れないことがあるのですが、今回思考する時間を多く持てたのは良い経験でした。「厳しく」という要望通り、エキスパートの方には厳しい意見をいただくこともあったのですが、課題に向き合う力が身についたと実感しています。当社の事情を知らない方から忖度なく、新鮮な意見を取り入れることができたのは、外部人材ならではの良さですね。
研修を経て変化はありましたか?
企業の研究開発部員として必要な、市場や事業化を意識する視点を持つことができるようになりました。研究開発部署の大きな役割は社内で新規提案をすることですが、現時点で存在しないものに関して説明し、社内の理解を得る、ということは非常にハードルが高いことです。今回、研修を通じて一連の流れを経験したことで、検討内容や提案時の話し方に説得力がでて、以前よりも円滑に進めることができるという期待感があります。
アイデアを出すための思考法やAIを活用した壁打ちの仕方など、すぐに具体的な業務に活かせるスキルも多く得ることができました。研修期間後半になるとメンバーからユニークなアイデアの創出や検討方法の発案、実行があったほど、研究開発部員として急成長したように感じています。
今後もビザスクを活用できそうでしょうか?
引き続きMOT研修の継続を見据え、新たなフェーズでもビザスクpartnerの活用を検討したいと考えています。また、今回体験したビザスクinterviewは、市場の情報収集や当社にない技術の調査など、業務で利用していきたいと考えています。他の手段では手に入れることができない、必要な情報が短時間で手に入るので、研究開発のスピードや効率を上げることができると期待しています。
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