活用事例
【事務局編】MUFGが新規事業創出プログラムに社外知見を活用 初期調査から事業化フェーズまで3つのサービスを使い分け事業をブラッシュアップ
株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
- 目的
- 業種
- 利用サービス
インタビューにご協力いただいた方
- デジタルサービス企画部 DX室 山本 浩太様
新規事業創出プログラム「SparkX」の発足の背景を教えてください。
顧客課題・社会課題を起点にボトムアップでの新規事業創出をめざすMUFG横断のプログラムとして2022年にスタートしました。初年度の事業アイデア募集では、予想をはるかに上回る650件もの応募があり、最終審査を通過した3案は事業立ち上げに挑戦中です。
私は、本プログラムの事務局として、コンセプトやステージゲートの管理・運営、社内向けの広報などの全体感を検討したり、参加者の社内メンターのような役割も担ったりしています。
2021年に改正銀行法が施行され、金融機関が取り組めるビジネスの範囲は大きく広がり、当社としても新規事業の創出に力を入れていく機運が高まっていました。
一方で、新規事業開発というのは組織風土の醸成が必要だと多くの有識者から学びました。そのため、誰もが自由にチャレンジできる開かれた場として本プログラムを推進することで、グループ全体のカルチャーやマインドセットを変える起点にしたいと考えました。
さらに、多くの社員が0→1で事業を生み出す経験をすることで、将来的に新たな事業を引っ張っていくリーダー人材を増やしていきたいという狙いもあります。
650件の応募があったとのことですが、どのようなアイデアテーマが多いのでしょうか。
テーマは、金融・非金融は問わず、当社のパーパス「世界が進むチカラになる。」を軸に、各人の興味関心分野に沿った幅広いアイデアが集まりました。
実際に昨年度最終審査を通過した事業も、マタニティ用オフィス服のレンタルサービスやマンション管理組合の課題解決、美術品の個人作家支援など本当にバラエティ豊かです。
今回「ビザスクinterview」「ビザスクnow」「ビザスクpartner」をご活用いただきましたが、事務局としてどのようなニーズをお持ちだったのでしょうか?
金融機関は日々多くのステークホルダーと関わるため、新規事業となると、各社のアセット・強みをかけ合わせた構想を掲げるケースが多いと思います。しかし、具体性に欠けていたり、壮大なアイデアになりすぎてユーザーが置いてけぼりになっている案がしばしば見られます。
そこで、現場の解像度を上げるために、参加者が具体的なビジネスに精通している外部の人材を活用できる環境を整えたいと考えました。プログラムの参加者は、現業に追われ時間がない中で実務経験者や想定ユーザーを自力で探すというのは難しいため、効率的に最適な外部人材にリーチできるビザスクに依頼することにしました。
まず、「ビザスクinterview」「ビザスクnow」のご活用方法をお聞かせください。
各起案者は、プログラムの審査に向けて、事業の方向性を定めていく初期段階で活用していました。5名以上の有識者から24時間以内にテキストで回答が届く「ビザスクnow」は、初めて参入する業界の全体感やその業界ならではの仕組みや常識を把握するために活用しているチームが多かったです。価格も手頃で、一晩で何人もの有識者から回答が届くスピード感は忙しいチームにとっても活用しやすかったようです。
「ビザスクnow」の回答を元に初期仮説を立て、より深堀ってヒアリング・仮説検証するために1時間単位のインタビューに移行するという使い方も見られました。
続いて、「ビザスクpartner」のご活用方法をお聞かせください。
最終審査を通過した3チームが、事業化に向けたフェーズで活用しています。大まかな事業方針は検討が進んでいる中で、実際のユーザーのニーズや意向についても解像度を上げていく必要があります。そこで、その業界でのビジネス経験が豊富な社外のプロ人材に1年など中長期間伴走支援に入ってもらうことで、より事業化がリアルになることを狙いとしています。
社外のプロ人材と一緒に事業を進めていくので、経験や知見の豊富さだけでなく、仲間として心地よく進められるかも重要になってくると思いますが、各チーム適した方が見つかったようです。
新規事業創出においてビザスクを活用することの価値をどのようにお考えですか?
一般論ではなく、リアルな課題に寄り添う新しい事業を生み出す時にビザスクは大変有効だと思います。実際のユーザーに話を聞くことで、固定概念を壊すことができ、当初想定していなかった面白い着地に向かうことができます。また、ある程度ビジネス構想が出来上がってきた段階では、社外の有識者に気軽に1時間の壁打ちを行い、実務面・技術面などを具体的にブラッシュアップができることも魅力の一つです。
さらに、ビジネスコンテスト通過後は、志の高い社外プロに一緒に事業化を目指してもらうことで、チームワークやモチベーションの向上にも繋がっていると思います。
新規事業創出のあらゆる過程でビザスクを活用することが可能ですが、よりビジネスの解像度を上げながら事業化を目指したいという人にはおすすめです。
MUFGの新規事業創出プログラム「SparkX」の今後の展望を教えてください。
この先10年など長期に渡って継続していきたいと考えています。
時代の変化と共に、既存の金融商品にとらわれることなく、世の中に対して新たな価値を提供していくことが金融機関にも求められていくと感じています。このプログラムを通じて、顧客のニーズに合わせた商品・サービスを創意工夫して提供していくカルチャーをグループ全体に醸成していきたいです。
また、失敗しても挑戦を讃えられるようなカルチャーの元、自主的に行動を起こせるリーダー的人材の育成にも貢献していきたいです。
- 目的
- 業種
- 利用サービス