活用事例

未知の領域でも精度の高い情報を得られる。カシオが考えるビザスクの3つの強みとは?

カシオ計算機株式会社

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インタビューにご協力いただいた方

  • 技術本部 開発推進統轄部 第一開発推進部 部長 兼 デジタル統轄部 統合プラットフォーム部 丸 憲太郎様

カシオ計算機株式会社(以下カシオ)様は、新規事業開発の際、ビザスクのスポットコンサルを活用されています。
2022年3月、弊社主催セミナーにて、新規事業開発の際のスポットコンサルによる情報収集について、同社開発推進統轄部 丸様にご講演をいただきました。本記事では、その内容から抜粋してビザスク活用事例をご紹介いたします。

カシオ様の業務概要と、開発推進統轄部のミッション「MY G-SHOCK」開発に至る経緯をお聞かせください。

当社では、「創造 貢献」を経営理念に掲げています。時代の変化に合わせて常に新しい文化を創造することで、人々の暮らしの中に溶け込み、役に立つ存在となるような新しい価値を生み出し続ける会社を目指しております。商品としては、これまでに計算機から始まり、腕時計、液晶デジタルカメラなどのさまざまな分野を開拓してきました。

当社の代表的なブランド「G-SHOCK」は1983年に初号機を発売して以降、タフネスウオッチという新たな可能性を切り開き多くのファンに支えられ世界累計出荷個数1億3,000万個を達成しました。

今回の主テーマである「MY G-SHOCK」は、お客様のニーズにお答えできるDXの取り組みとして2021年10月に提供を開始したサービスになります。初号機を引き継ぐスクエアデザインの『DWE-5610』をベースに、ベゼル・バンド・フェイス・遊環などのパーツの色を選び自分好みのモデルが作れる新たなサービスです。ベゼル・バンド・遊環は、それぞれサービス開始時の限定カラーを含め19種類以上のバリエーションを取りそろえ、約6億5,800万通りの組み合わせが可能です。

季節やファッション、趣向に合わせた自分好みのG-SHOCKが作れるだけでなく、一人一人のスタイルに合わせたプレゼントとして、また新たなユーザーとのコミュニケーションの試みとして、著名人や当社のデザイナーがおすすめするカスタマイズデザインも用意しました。

当社が目指すDXは、ユーザー起点で全ての事業活動が成り立つような「ユーザー中心のバリューチェーン」の構築です。一人一人にどのように新たな価値をお届けするか、お客様と共創したいというところから「MY G-SHOCK」プロジェクトはスタートしました。

お客様のもとへ商品が届くまで、従来の企画・設計・製造・生産管理・工場ラインでは対応できないため、一から新たなサプライチェーンを構築し、社内各セクションから100名以上が参加する当社のビッグプロジェクトです。

スポットコンサルを使った理由を教えてください。

プロジェクト推進には、経営層への予算承認をはじめとして多くの承認ゲートが存在します。そこを通過するためには裏付け情報が必要で、市場のトレンドや需要等、未知の領域に対して精度のある情報を求めていました。具体的にはカスタマイズ商材の市場・トレンド・マーケティング等の調査にてビザスクを活用しました。

ビザスクの強みは何だと思われますか。

異業種・異業界の知見者への速達性・精度・セキュリティーだと思います。アドバイザーのリストは概ね1週間でビザスクから提示され、こちらが求めたテーマに対して適切で精度の高いマッチングが行われたと感じています。また、初対面でかつリモート会議でも即本題に入る会話が可能で、コロナ禍において不自由なくオンラインインタビューを行うことができました。

インタビューをどう活用されましたか。

お客様の視点を知るために、アパレル、EC業界のマーケター等にインタビューを行いました。「MY G-SHOCK」は自分でカスタマイズできる商品なので、クリエイティブなお客様がどのようなものを求めているのか、商品に対する希望を知ることは、サービス開発に必要不可欠だからです。
新規事業開発においては、経営層の承認を得ることも必要不可欠ですので、経営層の方々にもインタビューし、説得に必要な情報は何か、といった有意義なアドバイスをいただきました。

プロジェクトで学んだことについてお聞かせください。

大きく3つのことが重要だと感じました。
まずは目標設定です。全組織共通の目標をプロジェクト初期に決めることで、大枠の予算が確定します。
次に情報の共有化です。定期的に全体での共通認識の場を設けることは必要だと思い、1、2ヶ月に1回は全体のミーティングを行っていました。
最後に、人脈を作ることです。組織を跨いだ社内のOne to Oneのコミュニケーションは信頼関係を築くのに大切で、特に意識した点でもあります。

新規事業を立ち上げるにあたって 工夫した点をお聞かせください。

まずは自分自身のモチベーションをあげることが大事だと思います。自分がこうできたらいいな、楽しいな、というところから着想を始めブレない軸を見出し企画化に至りました。
また、通過する承認ゲートが増え投資金額の精度を詰めるにあたり、関わる組織とメンバーが徐々に増えました。各セクションから総勢100名以上が参加するビッグプロジェクトでしたので、メンバーに業務時間を割いてもらうにあたって、精度の高い企画を立てるための情報を集めることに頭を使いました。そして多くのメンバーの認識を合わせるために、「MY G-SHOCK」プロジェクトの狙い「【発売時期】発足から約1年半後の2021年10月にリリース」「【販売数】最低数量1本から提供」「【納期】受注後3週間で届ける」を機会があるたびにお伝えし浸透を図りました。DXといっても、それを起こすのは人間ですから、まずは私たちからマインドセットを変えていかなければなりません。狙いを共通認識化し、人の繋がりを作ることに特に力を入れました。

今後、ビザスクをどう活用したいとお考えですか?

今回ビザスクを活用し、外部知見の有用性を体感させて頂きました。また初対面でもフランクにお話頂ける方ばかりで、アドバイザーの業界・職域も広く網羅されておりますので他テーマでも活用させて頂いております。海外知見者へのアクセスも可能なプラットフォームへと進化されていますので、コロナ禍でまだ難しい状況ですが将来的には海外知見者と現地で対面インタビューなどもできればと考えています。

MY G-SHOCK
https://www.casio.com/jp/watches/mygshock/

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