活用事例
プロの使用コメントを集めて「カミソリで美容」のイメージを獲得!SNSでバズるヒット商品へ
シック・ジャパン株式会社
インタビューにご協力いただいた方
- マーケティング本部 島 梓無子様
今回販促の支援をさせていただいた、新製品「シック ハイドロシルク サロンプラス トーンアップ フェイススムーサー」の概要を教えてください。
この製品は、顔全体のうぶ毛や古い角質をケアすることで、肌印象のトーンアップ効果や化粧ノリの向上を狙うことができる新感覚の顔そり用カミソリです。
従来の使い捨てカミソリとは違い「替え刃式」ですので、刃は清潔な状態に保つことができ、ハンドルは長くご使用いただけます。特に持ち手の部分に工夫を凝らしました。剃り心地の良さを追求するため、人間工学に基づいたデザインで、余計な力を入れなくても軽いタッチで剃ることができるハンドルに仕上がっています。
詳しい製品概要はこちら:https://schick.jp/pages/tone-up_face_smoother
この新製品を販促するにあたり、どのような施策を行いたいと考えていましたか?
コロナ禍でサロンやエステに行かれる方が少なくなり、若い層ほど「スペシャルケアのインハウス化」に挑戦する方が増えているという調査結果をもとに、当社のグローバルグループ全体で新製品開発を進めていきました。アメリカに比べ顔そり自体には馴染みがある日本の販促では、”顔そり=眉や鼻下など部分的な毛のみを剃る”というイメージを払拭し、お顔全体のうぶ毛や古い角質を除去することで”肌の透明感やメイクノリも変わってくる”という認識を持っていただき、“美容目的で行う顔そり”をより一般化・浸透させたいと考えました。
そのためには、美容家や美容シェービングを行う理容師から、美容目的での顔そりの美肌効果を語っていただき、今回の新製品が専門家の目から見ても推奨できる製品であることを伝える施策を実施したいと考えました。特に、顔にカミソリを当てる免許をお持ちの理容師の方に実際に商品を使っていただき、リアルな感想をいただくことができれば大変効果的だと思いました。
ビザスクにご相談いただいた背景を教えてください。
通常の調査会社では美容シェービングについて語れる理容師の人数が十分に集まらないという課題がありました。そこで、様々な業界・業種の有識者が54万人超も登録するビザスクさんなら、条件に当てはまる理容師パネルを集めることができるのではないかと考えて相談させていただきました。
今回実施いただいた「ビザスクexpert survey」の調査概要と結果をご教示ください。
今回の調査は、33人の理容師の方たちに新製品を郵送して実際に使っていただくホームユーステストの形を取りました。新製品の使いやすさや、剃った後の肌の状態など、理容師の皆さんからは、忌憚のないご意見をいただけるようお願いしました。調査設計をする際には、幅広いご意見をいただけるようにフリーアンサー欄を多めに取るように工夫しました。
実際に理容師の方々にいただいたコメントは、ポジティブなものが多く大変嬉しかったです。当社が特に開発時に工夫したハンドル部分に対して「適度な重みがあるので安定する」「ハンドルの自重で剃ることができ余計な力がいらない」など普段カミソリを使用するプロならではのコメントをいただけて光栄でした。
また、「洗面所に置いても恥ずかしくない高級感のあるデザインが良い」などの意見も印象的でした。実は、日本向け製品は本国とはデザインを分けており、コスメ売り場にあっても受け入れやすいおしゃれさや高級感を目指していたんです。
調査結果を販促やその他施策にどのように活用されましたか?
バイヤーに向けて使い捨てカミソリと何が違うのかという点を説明するため、流通商談用の製品カタログに理容師の方々のコメントを記載しました。実際販売店では、従来のカミソリと同列の棚ではなく、スキンケアやコスメの棚にも商品を陳列してもらうことができました。これは、プロの声という説得材料があったからこそ、スキンケア・メイクアップと親和性の高い商品としてバイヤーに納得いただくことができた結果だと思います。
他にも、プレスリリースやLP、店頭用POPなどへも活用しています。
また、調査コメントから得られた製品への改善点は、今後の製品改良に活かしていきたいと考えています。
SNSなどでも話題を呼び新商品はヒットされていますが、売り上げ拡大に調査結果がどのように貢献したとお考えですか?
まず、ホームユーステストの結果が極めて良かったことから、この新製品は消費者に受け入れられるという手ごたえを感じました。さらに、理容師の方々のコメントから新製品の強みが改めて明確になり、販促コミュニケーションでの効果的な訴求につながったと感じています。その結果、目利きのユーザーに“見つけてもらう”ことにつながり、SNSでバズが生まれて売上が飛躍的に伸びました。
また、従来の使い捨てカミソリのコアな利用層は40~60代であるのに対し、今回の新製品の購買層は10代後半〜20代となっており、若い層が「美容」という新規性とデザイン性の高さを感じて購買してくれていることが成功と言えると考えています。
「ビザスクexpert survey」をご活用いただいた感想を教えてください。
美容シェービングについて語れる理容師の方たちを数多く集めることは容易ではなかったと思いますが、ビザスクさんに依頼をしたことで対象となる理容師の方を集め提案をしてくださり感謝しています。
また、調査設計に関しても、当社では消費者調査しか経験がなかったため、様々なサポートをいただけて助かりました。エキスパートにホームユーステストを依頼するという調査手法はビザスクさんにとっても前例が無かったとのことですが、前向きに捉えて協力してくださいました。
サービスメニューとして存在しないからやらない、というのではなく、クライアントが必要としていれば自社のリソースを柔軟に組み合わせて提供してくださる姿勢に、クライアントに対するホスピタリティとスタートアップ精神を感じて、頼もしかったです。
今後どのような場面でビザスクを活用したいですか?
新製品を開発・販促する際は、その道のプロからの”推奨”という言葉でアカデミックな信頼性があることを示すことが他社との差別化を図る上でも大変重要だと考えています。
ビザスクさんの強みは、深いビジネス知見を持ったエキスパートパネルを豊富に保有していることだと思います。今後も、深い知見を適任者から素早くお聞きしたいときや、今回のように一般的な調査パネルでは出現が難しい専門家・属性の方たちを対象に調査を行う必要があるときなどに、ぜひ活用したいと考えています。