活用事例

「楽しいお買い物」を実現するために顧客の課題ととことん向き合う フラットなユーザーヒアリングが事業アイディアのピボットへ

富士通株式会社

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インタビューにご協力いただいた方

  • 株式会社富士通ローンチパッド(2022/10現在) 鈴木 良様、蓮井 美希様、斎藤 悠希様


「Fujitsu Innovation Circuit」(以下FIC)とは、「挑戦が当たり前の富士通」を掲げて2021年11月より開始した新規事業創出プログラム。Academy、Challenge、Growthの3つのステージで構成されています。中でも、Challengeステージでは社外プロフェッショナルメンターのサポートを受けながら、6ヶ月間本業を離れて新規事業創出に専念することができます。


出典:富士通公式サイト

FIC事務局の古川様へのインタビュー記事はこちら
https://visasq.co.jp/case/fujitsu

今回は、現在Growthステージまで進んでいる『ホンネミル』チームにこれまでの挑戦と今後の展望、及びビザスクのご活用方法について伺いました。

取り組まれている新規事業について教えてください。
よりユーザーの”ホンネ”を引き出すために本音を可視化する、メーカーを対象としたサービスを検討しています。商品開発時によく行われるユーザーヒアリングでは、インタビュアー(メーカー側)は、初対面のユーザーに対し緊張している相手の様子を伺い、どのタイミングでどのくらい突っ込んで聞いて良いか不安を抱えながら進めている人が多いと思います。そこで、ユーザーの表情やしゃべりの間合いなどをAIが分析し可視化することで、ユーザーのインサイトが隠れている深堀りポイントを見つけるアシストができるようなサービスを生み出せたらいいなと思っています。

「ホンネミル」の事業アイディアに至った経緯を教えてください。
実は、初めからこのサービスを検討していたわけではなく、「楽しいお買い物」を実現したいという思いが根底にありながら、何度もピボットして今のサービスに至りました。初期段階では、消費者がもっと楽しいお買い物体験ができるように、スーパーやコンビニなどの店舗内のカメラを利用して消費者行動を分析し、商品をレコメンドしたり、ポップアップや試食販売、いい匂いを出したりするなどの工夫ができるサービスでした。
しかしFICのChallengeステージで、メンターからマネタイズについてかなり指摘され、サービスが売上に貢献することが保証できなければ導入してくれる企業はいないと気づいたんです。小売店は、近隣でのイベントの有無や雨などの天候に売上が大きく影響されるため、変数が多くサービスの効果検証が難しいんですよね。
そこで、直接購買時だけに着目しなくても、商品そのものの価値を上げることで「楽しいお買い物」の実現をサポートできるのではないかと思い、商品開発時に活用されるサービスにピボットしていったのです。

どのようにビザスクをご活用いただきましたか?
まさに事業をピボットさせるきっかけはビザスクでのインタビューでした。メーカーで活用してもらえるサービスを検討するにあたり、まずは自分たちでメーカーの課題を考えました。しかし、私たちは今回のサービス対象である消費者向けのメーカーという立場ではないので、どうしても荒い課題設定になってしまい、実際にリアルな声をヒアリングしようとなったんです。
まずは商品開発のプロセスが短い飲料メーカーにヒアリングをしました。商品の開発プロセスや業務内容を一から学び、ペインポイントを見つけ、課題の優先順位付けを行いました。その後も、ビザスクinterviewで様々な有識者に私たちが立てた仮説をぶつけて、フラットな視点でフィードバックをもらうことでサービスの改善に役立てました。

ビザスクinterviewをご活用いただいた感想を教えてください。
フラットでバイアスがかからないヒアリングができることとスピード感がよかったです。社内のツテをたどっていくとどうしても3段階ほど壁があり時間がかかってしまいます。また、当社の既存顧客にヒアリングすることも可能ですが、双方にメリットのあるwin-winなインタビューにしなければなりませんし、顧客である以上フラットな意見をもらうことは難しいです。
一方、ビザスクでは聞きたい内容についてしっかり知見を持った有識者がかなりの数登録されている印象です。また、タイムラインが短い依頼でもビザスク側がしっかり私たちのスピードについてきて候補者を選定してくれたので助かりました。

サービスリリースに向けて今後どのように事業を進めていく予定ですか?
FICのGrowthステージに進み、富士通ローンチパッド(新規事業創出を目的に、富士通が立ち上げた新会社)に異動しましたが、まだまだサービスリリースまでは2,3合目という印象です。今後は、今まで私たちが考えていたものが本当に正しいのか仮説検証を進め、プロトタイプの作成を行っていきます。プロトタイプに対しても、ビザスクのインタビューを通じて率直な意見をもらいたいと考えています。
さらに、「ホンネミル」は人と人の対話であればもっと応用して活用できるサービスです。例えば営業や採用などの場面でも可能性がありますし、いろんな業界/業種の人にインタビューを行い、本当にニーズがあるのはどこなのか見極めていきたいです。

FICで新規事業に挑戦される中でどのようなところに面白さを感じますか?
今までは金融系のSEを担当していましたが、基本的に既存のサービスをより良いものに改善しながら顧客に採用してもらうというプロセスが多かったです。しかし、FICでは新規事業を一から学んでいく環境があり、社会がよりよくなるためのサービスを0→1で考えることができます。私は元々物作りが好きですし、FICではやりたいことがどんどんできるようになっている感覚があります。
今後は、大企業の社内起業として、当社が取り組む意義のあるマーケットサイズであることをしっかり証明しながら、サービスリリースに向けて突き進んでいきます。

目的
業種
利用サービス