活用事例
「鶏と養鶏家を共に幸せにするサービスを創りたい」‥学生起業家にとって、ビザスクは情報収集の有効な手段となる。
課題
・養鶏場と料理店のマッチングサービスを構想する中で、料理店で働く方へヒアリング調査を行いたいが、自身ではコネクションがないことがネックになっていた。
・テレアポなどイチから接点を持とうと試みたものの、時間的・心理的負担がかかっていた。
実施内容
・鶏卵購入までの過程や課題感をヒアリングするため、特定規模の料理店やホテルで鶏卵の調達に関わった経験をもつアドバイザーを募集。
・公募をかけて3日後に、期待通りのアドバイザーとスポットコンサルが実現。
結果
・自分の足でアポイント取得を試みていた時には想像できなかったスピード感と効率性で、インタビューが実施できた。
・想定よりも深いところまで現場の実情をヒアリングでき、構想中のサービスに関する新たな気付きも得られた。
ー宮崎さんは現在横浜国立大学に在籍しながら、起業準備中と伺いました。事業概要を伺えますか。
養鶏場と料理店がオンライン上でつながることができる、直販サービスを構想しています。日本では、供給側(養鶏場)と需要側(料理店)の間で卸企業を挟んでいるという事情により養鶏場が儲けにくくなっている業界構造があると知って、養鶏場の方々により高い利益をもたらせる仕組みを創りたいと考えました。
具体的には、卵にもいろんな種類があり、料理店の方々が自分の作るものによって選んでいらっしゃるんですが、それをオンライン上でマッチングできるというものです。現在、資金調達等含めて準備をしています。
ービザスクliteを利用された背景を教えてください。
いろんな養鶏場を回った経験から、養鶏場側の課題というのは肌で感じることができましたが、料理店側の実情については知る手段がありませんでした。HPの問い合わせフォームや電話でコンタクトを取ったり、中には直接出向いたりもしましたが、やはりなかなかお話を聞いていただけずに、気持ちも参って限界を感じていました。規模が大きめのホテルに問い合わせたときは、たらいまわしにされてしまうこともあって・・自分の足だけで情報を得るのは難しいと痛感しましたね。
そんな時、私が出場した「かながわ学生ビジネスプランコンテスト」のつながりで出会った起業家の先輩方から、「ビザスクなら精度の高いヒアリングができそうだ」という情報を聞き、利用に至りました。
ー学生の方にもビザスクを知っていただいているというのは、運営側としても嬉しいです。
『起業の科学』という本を出している田所さんが、「ビジネスを構想する時などは、一次情報をどれだけ集められるかがカギであるが、その収集は難しく、学生でもビザスクのようなプラットフォームを活用して情報収集を図ったほうがいい」というお話をされていて。
私の考えですが、学生の起業家ってやっぱりtoCビジネスを手掛けるほうが多くて、そういった方々は比較的実地調査もしやすいと思うんですけど、私は法人向けの事業を創ろうとしているのでやはりビザスクのような手段が有効であると感じました。(※)
※ ビザスクでは、ご利用いただける年齢を20歳以上とさせていただいております。
ービザスクはどのように使っていただきましたか?
料理店側の鶏卵購入時における過程や課題などをヒアリングしたいと思って、「公募」を利用しました。最初は「レストラン」「シェフ」「ホテル」といったキーワードでアドバイザーを探してみたのですが、ヒアリングしたい対象にぴったり当てはまる方が見つからなかったので、逆にアドバイザーからの提案を待つ公募(ビザスクliteのサイト上で依頼内容を公開し、アドバイザーを募集する方法)を試してみました。最初は1週間やそこらでは提案はつかないだろうと思っていたのですが、実際は募集をかけて3日以内に3件提案が来て、そのうちターゲットイメージにぴったりの方がいらっしゃったので、その方にスポットコンサルをお願いすることにしました。
ー利用してみた感想を教えてください。
「こんなに多くの方が注目しているんだ」と反応の早さにびっくりしました。足でコンタクトを取っていた時は、まず飲食店に直接出向いて、ヒアリングしたい旨をフロントなりホールの方に伝え、そこから料理人のお手隙の時間を待つ、時には翌日以降に再度足を運ぶなんてこともありました。それと比較すると、サイト上で募集をかけて3日後にヒアリングを実施できたというのは想像を超えたスピード感でした。
どういった文面で依頼を出したら提案が集まるのかというところは手探りでしたが、最初に出した依頼文で修正する必要がある点についてサポートの方からすぐ連絡が来て、対応できたのが良かったです。フォローアップがしっかりしているのだなと感じました。また、サービスとして良かったのは、決済する前に、ビザスクのサイト上でアドバイザーの方と個別にメッセージのやり取りができることです。実際に購入経験がある鶏卵の単価など、細かな疑問点もクリアにできたので判断を間違うことなく正確なすり合わせができました。
実際に出した公募案件
ー実際のインタビューでは、有効な情報が得られましたか?
大規模なホテルチェーンのお話など、お問い合わせフォームからのコンタクト等では絶対聞き出せなさそうな情報を、ビザスクのスポットコンサルを通じて深い部分まで聞くことができました。アドバイザーの方も快く、具体的かつ明確な回答をしてくださいましたし、先方のご厚意により無償で時間をいただく時よりも依頼者とアドバイザーという対等な立場でカジュアルに聞きたいことを聞けたのもよかったです。お話の中で、私のサービスへの構想を説明すると、「こういう機能があったらいいんじゃないか」とホテルレストランの総料理長ならではのご意見もいただけたりして、話が広がりました。
今回お願いした方から、ホテル業界では「ここの鶏卵がよかった」というような人づての情報や紹介でつながっていく文化があると伺いました。そういう業界感は知らなかったので、鶏卵の購入に至るまでのフローやサービスを波及させていくうえでのポイントなど、今回得られた情報を事業に生かしていきたいと考えています。
ー今後のご活動予定を教えてください。
養鶏場と料理店のマッチングを目指すにあたっては、養鶏場の母数から増やしていこうと思っています。それこそ「鶏が先か、卵が先か」の話ですが(笑)、まずは供給側を増やしてから後々需要側を増やしていくことを狙って、養鶏場の方々のサービス登録を増やすのが喫緊の課題です。アポ獲得から頑張っています。
ありがたいことに、学生で事業を創ろうとしている僕に興味を持ってくださる方も多く、養鶏場の方々は比較的スムーズにヒアリングさせてくださるのですが、料理店側へのニーズ調査には相変わらず苦労すると思うので、再度ビザスクさんを使わせていただきたいと思っています。
ーこれから事業を立ち上げていこうという起業家の方々へ、ビザスクのおすすめできるポイントはありますか?
業界への知見がないとき、経験者から話を聞き業界の全体像をつかむことは非常に重要だと感じますが、学生の私のように接点がない場合も多いと思います。そんなときにイチから接点を作るのではなく、ビザスクのような知見のプラットフォームを活用することは、時間や心理的な負担を削減する意味で非常におすすめだと、経験から感じています。