活用事例
〜DX伴走支援事業〜 生産性向上や商品・サービスの付加価値向上などICTを活用した経営課題解決に取組む企業を、専門家の協力を得ながらご支援
鳥取県内企業DX伴走支援事業とは
鳥取県内企業のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進するため、外部専門家と連携し、生産性向上や商品・サービスの付加価値向上など、ICTを活用した経営課題解決に取り組む企業を伴走支援する事業で、そのパートナーとして株式会社ビザスクが選定され、2021年10月から2022年3月まで鳥取県様と共に進めさせていただきました。
※本事業におけるDX(デジタル・トランスフォーメーション)の考え方 企業の経営課題の解決に資する、 デジタル化(ICT導入)、 IoT・AI活用、 ビジネスモデル創出・組織変革 を総称してDXとします。
プロジェクト体制
当社が事務局としてプロジェクト全体を統括しつつ、プレセミナー講師やDXアドバイザーのマッチングと伴走支援のサポートを行いました。
事業の流れ
本事業のキックオフとして地方DXの事例や成功失敗体験を伝えるプレセミナーを開催し、 DX伴走支援を希望する企業を募集しました。 その後、 応募企業から支援企業5社を選定し各企業に最適なDX専門家を当社がマッチング、約3ヶ月の伴走支援を行いました。 (県の補助金を活用し支援企業は費用負担なし)
支援期間終了後には、5社のDX推進支援の成果を共有するオンライン成果発表会を実施しました。
鳥取県へのインタビュー
少子高齢化や労働力人口減少等の課題がある鳥取県において、IoT等のテクノロジーを利活用することにより、「地域改題の解決」「各産業分野の生産性向上」「関連商品・サービスの開発」を目指し、様々な取り組みを展開しています。 今年度は新たに県内企業・県内産業のDX推進に向けた外部専門家を活用した伴走支援事業を進めてきました。
鳥取県がビザスクを事業パートナーに採択した理由を教えて下さい。
DX伴走支援事業は全業種の県内企業を参加対象にしており、企業ごとに解決すべき経営課題が異なる中で、それぞれの企業の課題解決を支援するためには、ビザスクが保有する15万人の専門人材のプラットフォームと、マッチング機能が有効と考えたため選定しました。
活用の感想、鳥取県の今後の展開・取り組みについて教えて下さい。
ビザスクのコーディネーターが各社の経営課題を丁寧に把握して、参加企業にあった専門家をマッチングしていただいたことで、各社にとって満足度の高い伴走支援に繋がりました。
また、専門家という外部の目線が入ることで、各社に従来無かった新たな刺激が加わり、社内の若手人材の育成やモチベーション向上等にも役立っています。
引き続き、県として、より多くの県内企業のDXの取組事例・成功事例を増やし、県内に広げていきたいです。
プロジェクト内容について
プレセミナー
当社アドバイザーである井領様を講師としてお迎えし、DXに関心のある県内企業様等を対象に、DXの様々な事例や成功失敗体験から得られたエッセンスをご紹介いただきました。
■講師:井領 明広様(つづく株式会社 代表取締役)
早稲田大学 商学部卒業後、NTT Data intra-mart、freee株式会社を経て2017年に長野県に移住し、つづく株式会社を創業。DXコンサルとして活動しながら、飲食店(やきいも屋!?)を経営。「デジタルの力で商売をより面白く」がテーマ。
日本商工会議所アドバイザー。今年5月、富山県庁DX推進副補佐官にも就任。
DX伴走支援事業の対象企業(5社選定)
経営状況、DX関連の課題及び解決がもたらす効果などを鑑み、伴走支援を行う企業を選定しました。
尾澤運送有限会社様の事例
配送手配の業務やバックオフィス業務が未だアナログ工程が多い中で、コロナの影響もあり経営状況が変化し、経費削減やさらなる業務効率化を進める必要がありました。また現在の経営状況がタイムリーに把握できないという状況で、ITツールなどを活用することで「見える化」「効率化」をはかっていきたいと考えておりました。
本事業に参加したことで、課題を明確にしつつ、担当者や社内の意識改革が進められ、DXの本質を踏まえて全社でのDXプロジェクトを推進できました。
尾澤運送有限会社様からのコメント
参加の背景
当社は地場の運送業としてはITの導入に積極的であり、比較的早期からペーパーレス化やデジタル化を図っていましたが、活用スキルを持つ内部人材の不足等からせっかくのハード/ソフトの機能を活かせずにおり、導入した機器も陳腐化してきていました。最も重大な課題は各システムが完全に独立して運用されており、ITのメリットである業務間の連携が全くなされておらず、紙のアウトプットを使用して手入力に頼っていたという実態が存在していました。
たまたま当社のオーナーが商工会議所においてDX推進の旗振り役を担うこととなり、セミナー等を重ねるうちに自社の抱える課題について意識が及ぶようになったことが大きな契機となりました。
支援を受けた感想
書物からだけの知識であったDXについて、伴走してくださった専門家の方と面談を繰り返すうちに、「DXはあくまでも手段であって目的となってはならない」ことが理解でき、当社の課題をつまびらかにしていく中で、DX推進の意義や効果を感じることができるようになりました。
そして、社内の合意を得るために担当者もスキル向上に意を砕くことが増え、積極的に知識を得るための行動を取るようになり、オーナーの鶴の一声と鳥取県様の手厚い支援により、一気に事業化に取りかかることができました。
尾澤運送有限会社のDX支援アドバイザー:中村様からのコメント
中村 勇洋 様
大手都市銀行に勤務後(主に法人営業を担当)、アパレル会社経営を経て、2016年よりITベンチャー企業のバックオフィスMGとして、クラウド会計導入運用など経理業務全般から、Salesforce導入運用、ファイナンス業務を担当。2020年7月に独立。
現在、中小企業向けにクラウド会計freeeの導入活用支援からERP構築に向けたDX支援、財務アドバイザリーを行う。
2021年6月 nicommune株式会社 設立。
支援した内容
まずは、企業様の経営戦略について、ご担当者様中心に関係各所スタッフ様との打合せを重ねながら、短期的・中長期的側面で機会と課題を重点的に整理し、具体的なアクションプランまで策定しました。その中で、ゴールとしての「変化に対応できる経営基盤の構築」「新事業の展開」と、その実現の為にはDXが大きな武器になることが明確になり、改めて経営トップ層様の合意を頂くことにも繋がり、全社的DX推進プロジェクトのスタートを切ることができました。PJチームの立ち上げ、各ITツールの選定までご支援させて頂きました。
支援に入られた感想
ご支援させて頂いた3ヶ月間は非常に短くあっという間に過ぎた印象で、ヒアリングやアクションプラン策定に1ヶ月半ほど、PJ立ち上げフェーズに1ヶ月半といった流れでした。DX推進支援を通して、企業様の事業実態に触れることができ、また、会長様、社長様、ご担当者様を中心に、DXを導入推進して変革していく姿勢に、私自身非常に感銘と刺激を受けました。加えて社内外の関係各所の皆様のご助力を集結されて、全社的にDX推進の気運が高まってきていると感じております。導入実行フェーズを遂行されることと確信しております。
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