活用事例

事業提案制度の最終審査前にメンタリングを活用。経験者のリアルな業界知識と客観的な意見でアイデアに磨きがかかる

三井不動産レジデンシャルリース株式会社

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インタビューにご協力いただいた方

  •   経営企画部 イノベーション推進課:(左)課長 大和田 真様(中央)牛山 康輔様
    賃貸運営本部 運営一部 資産運営課:(右)担当課長 山根 光寿様

まず事業提案制度の概要について教えていただけますか。

大和田様:当社の長期経営方針「Next Stage2025」の重要な経営課題に「新規領域へのチャレンジ」があります。その具体的な取り組みとして昨年度(2018年度)からスタートし、私と牛山は運営事務局として携わっています。


初回は入社4年目以上の総合職を対象に、我々の携わる住宅に限定せず自由なテーマでアイデアを募りました。審査フローは一次→二次の二段階ですが、一次の応募前に外部コンサルタントからフォローアップ審査が受けられる仕組みを導入しました。また社内起業経験者を招いた社員向けセミナーの開催や、15%ルール(審査通過者は業務時間の15%を新規事業開発に割いて良い)の策定など、闊達なアイデア創出とそれを応援する提案者周囲の風土形成を意識して取り組みました。

ビザスクをご利用いただいた背景をお聞かせください。

牛山様:提案者が情報を深める中で知見者との接点を持ってもらうことでさらに事業アイデアを深化できたらと思い、一次審査を通過した2チームでの利用を決めました。
アイデアの周辺業界理解を目的としたスポットコンサル、二次審査に向けたアイデア磨き上げのためのメンタリングと、目的に応じたアドバイザーをマッチングしてもらえるという点に利用価値を感じました。

提案者の山根様にお聞きします。アイデア提案まではどのように情報収集されていたのでしょうか。

山根様:基礎的な部分は本やネットで調べ、深化させる段階では実際に周辺ビジネスに関わっている方にヒアリングしました。私たちは不動産の知識はあれど異業界の知識はないので、実経験をもつ方の知識というのはアイデアのブラッシュアップに非常に役立つ、ということを実感しました。私が提案したアイデアは従来ビジネスとは畑違いでしたが、自社のリレーション範囲内である程度のヒアリングを行うことはできました。一方で、事業化した際にニーズはあるのか、俯瞰的にそのアイデアを見た時どう思うかといった部分に踏み込むと、従来の方法では満たしきれない部分も出てきていたと思います。




事務局の立場から、この段階でスポットコンサルやメンタリングが必要と思われた理由は何ですか?

大和田様:同じ組織ですので企業風土になじんでいることもあり、事務局からの意見だけでは視野が狭くなってしまう懸念がありました。その点、第三者でありしかも業界に知見のある方からアイデアを見ていただき、我々と全く異なる視点から意見をもらえることにメリットを感じました。

また、山根さん以外にもう1案最終審査まで残ったアイデアについては、同じようなスキームでビジネスを展開しているプレイヤーが既に存在しているので、特許侵害の面で検証が必要でした。こうした専門分野や業界のニッチな専門知識は、自前では太刀打ちできませんので、ビザスクのマッチングははまるんじゃないかという期待感がありました。





牛山様:初回の提案制度ということで事務局の我々も初心者です。実際にメンタリングを通して知見者に見ていただくことで、事務局としても最終審査に向けてどんなことが大事なのか、足りている要素は何なのか、などを学ぶ良い機会になると思いました。

実際にスポットコンサル、メンタリングを受けられた感想をお聞かせください。

山根様:私は3名の方にお話を伺いました。1人目は私のアイデアの周辺業界知識の深い方でした。二人目はベンチャーキャピタルの方だったので、審査前にこのアイデアが事業として魅力的か客観的にフィードバックいただき、収益の考え方についてもアドバイスをもらいました。3人目は、アイデアに関連する企業複数社の経験がある方でしたので、顧客ニーズの検証やこの事業の魅力ポイントについて具体的なアドバイスをいただけました。三者三様の視点から知見を得られたので、非常に有益でしたね。


牛山様:実際に経験された方や詳しい方に直接お会いできるので、ネット検索するよりもより具体的に課題解決を模索できる点が魅力だと思いました。





大和田様:私自身、人事や管理部門にいたこともあり、制度や仕組みを作る際にコンサルティング会社にサポート頂くことが多かったんですね。そことの比較で言うと、コンサルティングそのものを生業にしていると発注者側のニーズに寄り添ってくれるというメリットがある一方、客観的に物事を見て的を射た意見をいただくことは難しいこともあります。

ビザスクのアドバイザーはコンサルティングが生業なわけではなく、本業で得た知識や経験に基づいて、その視点から客観的に市場とかビジネスそのもののことを考えた意見を端的にくださいます。ここの違いが一番のメリットだと思いますね。

マッチングの仕組みについてはどういう印象をお持ちになりましたか?

大和田様:別件で私自身もアドバイザーをご紹介いただいたことがあるのですが、多様な経歴の方を提案していただきました。ユニークだと思ったのは、その中からこちらがアドバイザーを選択できること。通常だと、コンサルティング会社側の意思や思いがのった提案をいただく印象なのですが、まず顧客に提示して選択させるという仕組みだと、我々のニーズがよりダイレクトに伝わると感じましたね。

2期目の提案制度も始まられるとのことですが、事業提案制度においてビザスクにはどんな利用価値があるとお考えですか?

牛山様:提案フェーズにおいては、各業界に知見のある方をお呼びして勉強会のようなことをしていきたいと考えています。勉強会を通じ社員の業界理解が深まることで、当該領域に対してアイデアを出すモチベーションにつながることを期待しています。


山根様:一番最初のアイデアが良くないと後から肉付けしても限界がありますので、固めに入る前段階の提案フェーズで、アイデア創出の経験豊富な方などと接点があると、初期段階の質の高いアイデア創出につながると思います。例えば、アイデア出しから事業化まで一気通貫にやられたことがある方に、苦労ポイントや失敗談含め、生々しい経験をお話しいただけると私たち社員のアイデア創出可能性も広がるかなと期待します。


大和田様:新規事業ってゼロから何かを発明したり開発したりするだけではなく、不動産×〇〇といった掛け合わせのひらめきも重要だと思っています。そうした掛け合わせで他領域に触りに行こうとした時、当然ビジネスとして成立させるためにはニーズ把握、課題把握、課題解決方法の検証が大事です。そういった段階で、様々な業界から声を拾えるエキスパートサーベイⓇを活用し、各業界のニーズを拾うのも有用だと思いますし、審査フェーズでは今回活用したようなメンタリング、さらにマーケットニーズの把握にサーベイ、といったようにフェーズに応じて活用していきたいと考えています。


ビザスクのプラットフォームには、本当に多種多様な業界のスペシャリストがいらっしゃると思うので使えば使うほど価値が実感できるのではないでしょうか。



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