活用事例

アドバイザーの知見を活かして表彰制度を再構築。 お客さま企業にもスポットコンサルの機会を提供

株式会社鳥取銀行

目的
業種
利用サービス

インタビューにご協力いただいた方

  • 営業推進部 営業企画室
    副調査役 佐藤 顕範様

事業内容を教えてください

当行は、昭和24年に創立されて以来、鳥取県内に本店を置く唯一の地方銀行として、地域経済の発展と共に成長してきました。「地域社会への貢献と健全経営」という経営理念の下「地域との共生」を図りながら、各ステークホルダーの期待・信頼にお応えしています。平成27年度からの3年間を計画期間とする中期経営計画では、「地方創生への積極的な関与」「お客さま満足度の向上」「地域と当行の将来を担う人財の育成」という3つの基本方針のもと、急速な少子高齢化や人口減少などの環境変化に的確に対応し、お客さまとの関係や地域との連携を強化することで「お客さまの明るい未来と活力あふれる地域を創造する銀行」を目指しています。

ビザスクのご利用のきっかけを教えてください

鳥取県庁が主催の講演会で、ビザスクの話を聞いたのが最初の接点です。以前より当行では、金融支援に限らず、お客さまの事業成長に資する本業のご支援に力を入れています。その上で自行にリソースが不足する分野については、専門家派遣制度の利用の案内や中小企業診断士のご紹介など公的サービスを中心にお客さまの事業の発展に向けたご支援をしています。しかし、お客さま企業にとっての未経験の領域への業容の拡大などに際しては、具体的なご支援がしにくい面もありました。

地方の場合は、新分野へのチャレンジをする際に経験者に話を聞きたくても、既存のネットワークでは巡りあえないこともよくあります。そのような問題意識がある中で、ビザスクのスポットコンサルのサービスを知り、幅広くビジネス上の課題について実務経験のある方にアドバイスをいただけるのは、多くのお客さまのお役に立てるのではないかと感じました。

ビザスクとの取り組みについて教えてください

ビザスクの利用については当行が依頼者となって面談をした案件もありますが、「地方創生応援融資(とりぎん地方創生融資)」のローン利用特典としてビザスクのスポットコンサルの初回利用クーポンを進呈しています。新規事業の創出時の市場調査や新たな事業の柱を作っていくための資金調達、各部門の業務内容、仕事の進め方変革など地方創生につながる次の事業を計画するお客さまが事業展開をする上で必要な知見をビザスクのスポットコンサルで得ていただけるのではないかと考えています。従来であれば、金融機関の選定基準は金利が主な点でしたが、手厚いフォローや情報提供などお客さまの本業に対していかに有益なノウハウをご提供できるかという点の重要性はますます高まっていると感じています。

新規事業のリスクを最適化していく上でも、経験者に話が聞けるビザスクのスポットコンサルは、お客さまにとってメリットが大きいと考えています。この「とりぎん地方創生融資」については、プレスリリースも出して、ビザスクのスポットコンサルの利用特典もご案内していますが、各営業担当にとっても、お客様の事業の発展に寄り添ってご支援をしていく上での武器の一つにしていければ良いと考えています。

貴行が依頼した案件内容を教えてください

とりぎん地方創生融資の企画と同時並行で当行から、案件を依頼しました。当行では、「事業性評価」(財務データに依存せず、事業内容や成長可能性に比重をおいて融資や企業の課題分析とフィードバック等の経営支援活動に力点を置く取り組み)を進めています。その事業性評価のさらなる推進に向けて組織体制を見直す中で、支店表彰制度に従来の定量指標に加えて定性的な視点を導入する上で、他業界の方のお話をお伺いしたいと考えました。銀行業界の取り組みについては、既存のネットワークの中でも情報は入手できていましたが、他業界での先進事例となるとなかなか相談先の想定がしにくいものです。

そこで、アドバイザーの選定においては、共通項が抽出可能なアドバイザーを選定するためのキーワードをお伝えしてプロジェクトマネージャーにサーチを依頼しました。具体的には、「法人向けの非定型商材の取り扱い事業」で「個人評価、支店評価の双方を実施」しており、「人事評価や表彰制度」の「プロセス評価」の設計の経験がある方という依頼でした。プロジェクトマネージャーからはハイレベルな方をたくさんご紹介いただきましたが、人事評価制度、プロセス評価の現場感をお持ちの方との面談を実施しました。

アドバイザーから、知りたい情報は得られましたか?

事業性評価の取り組みは、当行にとっては非常に前向きな本業改革につながると考えています。ともすると、事業性分析の提案から成果としての短期利益の評価となりがちですが、具体的なお取引の前工程から関わらせていただくことで中長期的な成果を継続的にあげていくことが可能になると考えています。当行では、融資のご支援をして、その資金を活用いただき、事業成長につなげていくわけですが、そのステップにおいても「成果について異なる捉え方が可能だ」というお話はとても印象に残っています。アドバイザーの企業では、自社の成約や利益も当然見ているものの、クライアント企業の利益成長をそれ以上に重視する文化があるというお話を聞き、制度を構築する上での示唆を与えていただきました。

また、評価もただ表彰するのではなく、成功事例としてノウハウ化・パターン化して全社に展開しているという点も制度を形骸化させない上では重要なポイントになるなど、組織力の向上という観点からのお話をいただけたのもありがたかったです。

スポットコンサルの成果はどのように認識されていますか?

アドバイザーからお話いただいた「お客さま側の成果を評価に取り入れる」というアプローチは、とても本質的で納得感がありました。そこで、今回の制度の見直しのタイミングで、当行なりの取り組み方を考え、制度に取り入れています。新しいことを始める上では、経験のある方にお話を伺うと、想定していなかった切り口が発見できると実感しました。

今後、ビザスクをどのように利用していくお考えですか?

当行で何かしら他業界や他者の知見を伺いたいことがあった時に、スポットコンサルを利用させていただくこともあるかと思います。今回のような新しい制度の導入や融資における新業態の研究などが例として考えられます。また、とりぎん地方創生融資の中でお客さまにスポットコンサルを利用いただくこともさらに推進していきたいです。例えば、飲食業のお客さまが同じ食品を取り扱うにも、ECにチャレンジしようとした際に、知見のある方にアドバイスをもらうことができれば非常に「頼りになる」と感じていただけると思います。そうした機会があることで、新しいことへのチャレンジへの障壁も下げることができるでしょう。当行としても、そのようなお客さまの新しいチャレンジに寄り添っていけるような存在となることを目指していきたいです。

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